工事中

いつもの道、ちがう角 

松尾由美 / 光文社文庫

 「奇妙な味の小説」という分類があるそう です。ぼくの好みで言えば、ミステリーっ ぽくて、ホラーじゃないという、そういう 作品。阿刀田高さんにも、幾冊かあります ね。この、「いつもの道、ちがう角」は、奇 妙なという言葉がぴったりの小品群だと思 います。書店で平積みになっているのを何 となく手にとって……という経緯で読んだ のですが、そういう本が「あたり」の時は、 本当に嬉しいものです。皆さんも、ぜひ、 ご一読を。
( 2005/12/28 / GKらんぼう )


浅草熱風どかどか団

椎名誠 / 新潮文庫

「作家椎名誠の揺籃期」というような固い タイトルを付けたら書店で手に取ってみよ うという人がぐっと減ってしまうかも知れ ません。シーナさんの本は、「何じゃ、この 本は」と思わせる題名の付け方をしてあるの がしばしばありますね。それで、思わず手 に取ってしまうなんてことも。で、この本 ですが、各方面で売れっ子になったシーナ さんが、業界紙の編集の仕事を辞めて、い わゆる「筆一本」の生活を始めるあたりの 経緯が描かれています。「本の雑誌」社で当 時唯一の社員だった群ようこさんがゴッド マザー的にデーンと居られるのも面白いと ころです。ボランティアの学生のことがも う少し書かれていると、タイトルの「熱 風」が、さらに生きただろうなあと思いま した。
( 2005/12/9 / GKらんぼう )


パリの徳川埋蔵金

神山宏 / 審美社

徳川埋蔵金はパリの持ち出されていて、1867年 のパリ万博のとき、日本使節団の徳川昭武はナ ポレオン三世との密約を試み、それが成功すれ ばフランス軍が江戸城を支配するとこになって おり、しかし財宝は行方不明になり、盗賊団が 目をつけ、そこにフランス政府も登場し、パリ に消えた徳川御用金の争奪戦が展開され、モ ン・サン・ミッシェルに奇怪な現象に見舞われ るのである。
( 2005/12/8 / ナイルの修道士 )


博士の愛した数式 

小川洋子 / 新潮文庫

 単行本で出たときに、ずいぶん評判にな り、また、本屋大賞という賞をうけたの で、ご記憶の方も多いと思います。このた び、映画化されるのを機に(?)、文庫にな ったものです。80分しか記憶がもたない という数学者と、たまたまそこに派遣され ることになった家政婦、その息子の三人が 主な登場人物。わけのわからない数学用語 がぱらぱらとちりばめられているものの、 語り口は、きわめて平明。中学生あたりに もお勧めしたい一冊です。  最近読んだ本の中で、「素数」というタイ トルの短篇がありましたね。高橋源一郎さ んでしたっけ。こちらは、異様な数学少年 が登場する、少し気味の悪い話です。両者 を、数学的興味で読まれても面白いかもし れません。
( 2005/12/4 / GKらんぼう  )


ダ・ヴィンチ・コード

ダン・ブラウン / 角川書店

ヨーロッパでは発禁騒ぎになっているとか。意 外に読みやすい。もっと重厚な語り口になって いるのかと思っていたら、上下ともそれぞれ1 日で読めてしまいました。あまり難しく考えず に楽しむに限ります。
( 2005/11/22 / イケ )


武人立つ

安本嘆 / 郁朋社

北関東の小領主に過ぎない上泉秀綱が、巨大な戦国大名の 間で生き抜いて行く過程に涙あり。大地に根ざした武士た ちが生き生きと描かれ、最後に剣の道へ歩みだす情景も秀 逸。何といっても歯切れの良い文体に酔えます。大注目の 新人作家なり。
( 2005/11/6 / 哲人28号 )


国々の公

大高未貴 / 幻冬舎

中東から極東、キューバ、アメリカまで日本を 含めた9ヶ所の国や地域での現況ルポ。信じら れないような状況が目の前にさらされる。キュ ーバも意外だったが、チベットはもう国がなく なる寸前の状況に追い込まれている。近隣諸国 との外交も大事だが、離れた地域の状況をない がしろにすると、外交判断を誤ってしまうかも しれない、と思わせる本。日本人必読!
( 2005/10/31 / イケ )


勝 海舟 

子母澤寛 / 新潮文庫

 半年ほど前に、「父子鷹」という本をお勧 めしたのですが、その際、あの本は、海舟 がいよいよこれから活躍するというところ で終わるので、それが残念と思いました。 同じ著者のこの本が、その活躍篇にあたる ので、またしてもこりずにこの欄をお借り している次第。もう面白くて、どんどん読 めてしまうのですが、結構分厚い本で6冊 あるらしいのが、難点でしょうか。まだ、 書店の店頭では、第3巻以下を見かけたこ とがありませんが……。
( 2005/10/30 / GKらんぼう  )


東京奇譚集

村上春樹 / 新潮社

書き慣れた人の雑文のようなものであり、面白 い題材も文章に配慮していないので、題材が生 きておらず、たとえば品川猿―自分の名前を忘 れるのは高校時代の名札を猿に盗まれたからで あるが、そこに飛躍するためにはちょっと文章 を工夫しなければならず、作者はしかしそのひ とひねりに知恵を使っていないので、単なる読 み物ものになっていて―つまり現実から非日常 への変換に失敗していて、要するに文体という ものが欠如しているのであって、この作者を誉 めるのはどうかと思わざるを得ないのである。   
( 2005/10/27 / さまよえるシリウス )


カムイ伝

白土三平 / 小学館

全巻一気読み!実は3度目。名作中の名作。現 在第2部が連載されているが、ある程度まで話 が進んだところで、まとめ買い、一気読みを狙 っています。血沸き肉躍る冒険譚でありなが ら、いつの世にもなくならない、身分制度や差 別問題を盛り込んでいて、とても興味深く読め ます。マンガ嫌いの方にオススメです。
( 2005/10/24 / イケ )


ダメな奴でも「たたいて」使え!

後藤芳徳 / フォレスト出版

毎度おなじみのテーマ、「人をどうやって使う か」。この問題に解答はいくつもあると思われ るが、ともかく読むと気分がすっきりする。 上司も部下もそれぞれの立場で大変だが、何と か仕事をこなしていきたい。著者が風俗の経営 者というのがユニーク。どこがユニークかとい うと、もともとはみ出しものだとわかっている 人間をどう使うかという、とても根源的なとこ ろからの発想が、他の気取ったコーチングの本 などとは一味違う。苦悩する管理職はぜひご一 読を!
( 2005/10/24 / Kの苦悩 )


東京タワー オカンとボクと、時々、オトン

リリー・フランキー / 扶桑社

…久しぶりにやられた…と全面降伏のこの本。 読んだ人々から”電車の中では読まないように ね!”というありがたい助言をいただいていた にも関らず、やってしまいました…爽やかな快 晴の朝の通勤電車の中、こらえきれず涙がポタ リ…。でも、この本では泣かない方がおかし い!泣かない方が難しいのです!!(たぶ ん…)絶対!お薦め!大切な人たちに優しくな れ、ついでに、いつのまにかリリーさんも好き になってしまう本です。読んでみてください!
( 2005/10/20 / 今回は自信満々のminmin )


苦悩のオレンジ、狂気のブルー

デイヴィッド・マレル / 柏艪舎

池上冬樹が週刊文春の書評で、「ここ数年 でベストの短編集」と書いてたのでついつ い購入。 読了しての感想は、まさしくベストの傑作 でした。ダークサスペンスと呼ばれるジャ ンルを切り開いたマレルの文章力とセンス に、ぐいぐい引き込まれること請け合いで す。 海外の小説はたまに大当たりが出ますよ ね。
( 2005/10/19 / ダーク・ダーク )


わかったつもり

西林克彦 / 光文社新書

 本を読むのが大好き、というか、唯一の 生きがいみたいにしてきたのですが、この ごろ、何かちょっとおかしい。読んでいて もよくわからない、とか、読んだはずなの に頭から抜けてしまっている、ということ がちょくちょくあるのです。年のせいかな あと思っていたのですが、この本を読ん で、ははあ、なるほど、と思いあたること があります。要するに、文章がちゃんと読 めていなかったのです。著者が悪いわけで もなんでもなくて。視線が紙の上をサラサ ラとなぜているだけであったということに なるでしょうか。一字一句もゆるがせにで きないほどの名文はそうそうお目にかかれ ないかもしれませんが、それでも、わけも なく駄文を連ねてあるはずはないので、何 となくわかったつもりで読み飛ばしてしま っては、作者の言おうとしていることがち ゃんと掴めるはずはありません。今後に活 かしていかなければ、という自戒をこめ て、皆さんにもご一読をお勧めします。
( 2005/10/14 /  GKらんぼう )


国うりたもうことなかれ

櫻井よしこ / ダイヤモンド社

雑誌に発表された時論を集めたもの。国民が知 らなければならないニュースを、新聞やテレビ はいつから流さなくなったのだろう。この本に は我々がマスコミからは入手し得ない驚愕の事 実が沢山書かれている。皆さん、マスコミは信 用できない時代になってしまいました。ニュー スは書籍やインターネットで収集し検証しなけ ればとんでもないことになりそうです。
( 2005/10/6 / イケ )


正しい恋愛のススメ

一条ゆかり / 集英社

普通の高校生”博明”が愛を売る出張ホストの 道に引き込まれ、彼女である”美穂”とその 母”玲子”との三角関係にもまれながらも本当 の恋愛を知り、成長していく大人のラブコメデ ィ。あまりの非日常と徹底した”美穂”の潔さ に思わずのめり込んでしまうコミックスです。 現実からちょっと離れてみたい時には絶対お薦 め!ドラマ化されたお昼の連続ドラマは、主人 公が母らしいのですが、このコミックの影の主 人公は絶対”美穂”!男性にしたいぐらいの潔 さと寛容さには本当にほれぼれしてしまいま す。
( 2005/10/1 / ノバウサギ )


チェチェンの呪縛

横村出 / 岩波書店

ここのところ「マンガ嫌韓流」や拉致問題で、 極東の地域情勢には目が行くようになったので すが、アメリカ以外の地域の状況は大きな事件 でもない限り全く目にも耳にも入ってこないま までした。この本を読んでみて日本がとても恵 まれた国だと再認識しました。地続きの国境線 がないこと。特定の宗教が大きな力を持ってい ないこと。水が豊富なこと意外は特別な天然資 源がないこと。などなど。歴史の流れを変える ことができるのは、今何を考えてどう行動する かということしかないのに、なかなかそれがで きないのは、人間が感情を持った動物だからと いうのも皮肉なものです。考えることだけはや めてはならないと強く感じました。
( 2005/9/30 / イケ )


大丈夫 !!

水野聖子 / 新風舎

感動した。分かりやすくて読みやすい 簡 単な言葉なのに凄くおもい 今までにない 新しい本に出会った感動がありました。今 まで本を読まなかった人にもお勧めです。 最後のぺージは・・・。 ぜひ出逢ってみて下さい。
( 2005/9/29 / そら )


五木寛之ブックマガジン

五木寛之 / KKベストセラーズ

 このところ、お寺回りをしたり、仏教の 本を書いたりしておられる五木さんです が、ぼくの年代のものにとっては、「さらば モスクワ愚連隊」などの小説を語らずし て……という気がします。この、ワンコイ ン(と言っても、100円ではありません が)のムックは、60年代の五木さんの短篇 がまるまる5篇はいっているだけでなく、 当時の作者のムードを窺わせるいろんな文 章が載っています。特に読むでもなく、本 をあけたり閉じたりしているだけで、ふわ ぁっといい気分です(お前はアホか、と言わ れそうですが)。そして、次には、まだ本棚 に残っている、五木さんの本を引っ張り出 してきて、読み始めると、もう、これがや められない次第です。オールド・ファンの独 白で、すみません。
( 2005/9/2 / GKらんぼう  )


じゃぱのろじい行脚 

松田毅一 / (私家版)

 日本とヨーロッパとの交流史を現地調査 するために45年前イタリア・スペイン・ ポルトガルを訪れた筆者の旅行記です。半 世紀前というと、歴史上の過去というほど ではありませんが、多くの人が気軽に海外 に出かける現代からみると、やはり、隔世 の感があります。なんといっても違うの は、海外持ち出し貨の制限が厳しく、極度 に切り詰めた貧乏旅行であることでしょ う。しかも、存在すら確かでない古文書を 発掘しながらの、単身現地行。驚くのは、 筆者の語学力です。英・独・仏をベース に、イタリア、スペイン、ポルトガルで も、現地人と渡り合い、ジョークで談笑す るという具合です。こういう馬力のある人 たちの努力の積み重ねで、「今」があるのだ なあ、と思います。
( 2005/8/25 / GKらんぼう )


半島を出よ

村上龍 / 幻冬舎

北朝鮮コマンド達にみる人間の内面の残虐性と 無邪気さの同居、日本政府の危機的状況下にお ける無能さ、二人の医師による人間の弱さと曲 げられない思い・・・いろんなことを考えさせら れる作品です。願わくば、日本救出のヒーロー 達がもう少し自分たちの括弧とした意志で活躍 してくれると、嬉しかったのですが・・・そうな るとハードボイルドな世界になってしまい、他 のことが薄れてしまいそうでもあり・・・しかた がなかったのかもと、納得・・・。でも一読の価 値あり!夏休みの締めにいかがですか?
( 2005/8/19 / 私に”夏休み”は禁句です・・・のmimika )


つまみ食い「新会社法」

山田真哉 / 青春出版社

「さおだけや・・・・」の山田さんの著書。 あまりにお手軽なのもいかがなものかと思いつ つ、新しい会社法がどうなるか、短時間で知り たかったのでついつい買ってしまいました。 さわりだけで良いという方には超オススメ。 30分で読めます!
( 2005/8/18 / イケ )


蒼めた王たち

ロバート・B・パーカー / ハヤカワ・ミステリ文庫

何年ぶりかで、いわゆるハードボイルドを手に した。パーカーのスペンサーシリーズを初めて 手にしたのは、内藤陳さんの超オススメ本ガイ ド「読まずに死ねるか」を読んでからだったと 思う。結局ガイドにしたがって相当数のハード ボイルドを読むことになった。またこの手の本 に夢中になってしまいそうな気配を与えてくれ た、「蒼めた王たち」でした。
( 2005/8/11 / 桂 )


あなたの子供を加害者にしないために

中尾英司 / 生活情報センター

昨今、増加しつづける少年犯罪とその心の 奥にある破壊的な病理を心理学に基づいて わかりやすく解説してあり、家族病理や社 会背景なども交えながら、今 私たち親が 本当にしなければいけない事を「強烈」に 訴えかけています。大切な命の育みを潰し てしまわないように…という思いがとても 伝わってきた一冊でした。
( 2005/8/9 / GREEN )


武士道と日本型能力主義

笠谷和比古 / 新潮選書

 タイトルを見ただけで、「なんか古いな あ」という印象を持つ方が多いのでじゃない でしょうか。ぼくも、「素」で、書店の棚で このタイトルを見かけたら。そう思うかも しれません。いっそのこと、『つぶれかけ た会社を再建する法』とかなんとか、そう いう方が、面白そうだし、また、著者の執 筆意図にも近いのではないかと思います。 実際、書かれている内容は、古臭いものと して捨て去られつつある日本式の人事シス テムを見直し、その長所を鋭く捉えるもの です。文章表現が少し堅苦しいのに慣れて しまえば、著者の説いていることに納得し てずんずん読み進められると思います。興 味のある方は、同じ著者の『徳川吉宗』(ち くま新書)もあわせて読まれることをお勧め します。
( 2005/8/2 /  まいまいこん )


不安の力

五木寛之 / 集英社文庫

 このごろはなぜ、若い人がああ大きい顔 をしているのだろうか、と思うことがよく あります。将来、国民年金をサポートして もらわなければならないし、若い世代には 遠慮する、のでしょうか。中年は中年で、 老年は老年で、それぞれ持っている価値観 をもっと他の世代にぶつけていくのが自然 なのではないでしょうか。ぶつけ合わずに いがみ合っているよりも、ぶつけ合ってお 互いの立場を知り合い、思いやれる方がよ ほどよいのではないでしょうか。この本に は、もっともっと大事なことがいろいろ書 いてあるのですが、この部分だけでも読ん でみる値打ちが十分あると思うのです。
( 2005/7/27 / 千朋老人 )


「難民を追いつめる国」

クルド人難民二家族を支援する会 / 緑風出版

人間であることに理由のいらない、人間にな ることに資格のいらない、そんな日はいつ来 るのか。本書には、難民問題を知ってしまっ た人たちの希望と絶望が詰まっている。人間 の体温がそのまま伝わってくる一冊。
( 2005/7/26 / kanti )


京都人は日本一薄情か

倉部きよたか / 文春新書

京都好きの人の書くのはべたべたして嫌みた らしい、京都人の書くのは自慢たらしい。著 者はわたしと同じ「よそさん」だから共感が もてて小気味よい。京都の歴史も博物的で、 京都トリビアとして読めるのもうれしい。
( 2005/7/24 / 泉 )


桶川ストーカー殺人事件

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ストーカー規制法のきっかけとなった事件。 どこにでもいる普通のかわいい女の子と その家族の味わった苦しみや怒りが 伝わってくる。 真実を追い求める記者が 警察という権力の実態を暴く。 また、被害者報道というマスコミのあり方を問 う。 彼女の遺言は僕らに大きなメッセージを 送っています。 忘れてはならない大切なメッセージです。
( 2005/7/24 / コロンボ博士 )


よく生きることは、よく動くこと

石井みどり / 草思社

91歳の現役舞踏家がその生き方の中から考えた ことを綴った一冊。おもしろい!最近、心と体 の問題をよく考えさせられるが、現代人の弱点 の必然性が思わぬ角度で炙り出されている。エ ッセイとしても読みやすい。くよくよせずに体 を動かせば解決することはたくさんありそう。 この本を読んだことにより、呼吸法に興味が湧 きそちら方面の本も買ってしまった。
( 2005/7/20 / イケ )


トレント最後の事件

ベントリー / 嶋中文庫

 「名探偵は、無能」と言った人がいます。 名探偵であるためには、難事件を解決しな ければならない。難事件と言うからには、 それ相応の被害が出る方が望ましい。事件 の発生を名探偵が未然に食い止めてしまっ たのでは、スリルが半減してしまうからで す。かくて、名探偵は、連続殺人を茫然と 座視したり、無能ぶりを一時さらさなけれ ばいけないハメになるわけです(同じ文庫 の、「僧正殺人事件」は、まさにこのパター ンです)。でも、このトレントの事件は、ち がいます。彼は、すばらしい着眼と論理 で、犯人像を絞っていきます。その緻密 さ! そして、大団円のどんでん返し。…… ゆったりした一日、雑事を忘れて一気に読 まれることをおすすめします。
( 2005/7/20 / 千朋老人 )


英語を学べばバカになる

薬師院仁志 / 光文社新書

 ちょっと過激なタイトルですが、世を挙 げての英語学習ブーム(の割には、成果が上 がらない?)今どきの風潮に抗しての一冊で す。著者の言いたいのは、グローバル化、 英語=国際語って言うけれど、本当にそう なのかよーく考えよう、というところだと 思います。アメリカの発想にひょこひょこ 随いていくだけで大丈夫か。この辺は、人 によって意見の分かれるところかもしれま せんが、確かに、立ち止まって考えてみる 値打ちはありそうです。同じ「民主主義」と いっても、アメリカとヨーロッパとでは中 味が異なる、だとか、英語で発信ができる ようにとあくせくするよりは、発信する内 容をしっかり持つようにしていかなければ 意味がない、というあたりは、大いに同感 です。皆さんの御意見は、いかがでしょう か。
( 2005/7/10 / GKらんぼう )


認められたい!

太田肇 / 日本経済新聞社

名誉欲、自己顕示欲、プライド、嫉妬心な ど、「認められたい」という人間の欲求がど れだけ強いか、にもかかわらずなぜ表面化し ないのか、どうすればそれを刺激して意欲を 引き出せるか、について深く掘り下げて述べ られています。具体例が豊富で、文章も読み やすい。ビジネス書とは違った面白さがあり ます。
( 2005/7/9 / 少し老いた青年 )


運が良くなる100の法則

植西聰 / 集英社

女性向けの本が多い集英社のビィ文庫の中の1 冊。何気なく手にとって見ると、なんとビジネ ス本に書いてあることと共通点がとても多い。 要するに、信じることの大切さや、諦めないタ フネスが必要なこと、人生を支配しているのは 他ならない自分であることなどが、ビジネスの 本とは違った表現で書かれている。人間なんて 考えることは同じ、悩んでいることは同じ、と いうことか。行き詰まっていて何もやる気がお きない、本を読む気にもなれないという人はぜ ひ読んでみてください。
( 2005/7/5 / 女性本に手を出してしまったイケ )


マインドマップ図解ノート術

SSIブレインストラテジーセンター編 / きこ書房

マインドマップには以前から興味があったが、 分かりやすい入門書。最近ハヤリのノートの取 り方のノウハウ本に近いかも。思考をまとめる だけでなく、読書ノートや議事録、企画書、ス ケジュール帳などにも使えてしまう。 書きながら考えたい人にはとても便利。考えが まとまらなくて困っている人はぜひご一読を。 究極のモバイルツールは、ノートと鉛筆だった りして。
( 2005/7/4 / イケ )


忘れられた日本人

宮本常一 / 岩波文庫

 昔の人、といっても、大昔ではなく、明 治前半頃に生まれた日本の庶民がどんな暮 らしをしていたのか、を、聞き書きした本 です。今の“進んだ”世の中には関係ない ようなこともありますが、教えられること も圧倒的に多く、人間こうまでして生きて きたのか、ということに感動さえ覚えま す。以前、「暮しの手帖」に、「ある日本人 の暮し」という連載があったのをなつかしく 思い出しました。
( 2005/7/4 / GKらんぼう )


モントリオル

モーパッサン / 岩波文庫

 モーパッサンといえば、気の利いた短篇 か、長篇では「女の一生」が定番になってい ますが、登場人物の多彩さや動きの面白さ では、この作品のほうが格段にうえではな いかと思います。作品全体に、当時の有閑 階級の倦怠感が満ちているのが、せわしい 現代人には、かえって一服の清涼剤になる かもしれません。
( 2005/6/30 / 千朋老人 )


間違いだらけの英語学習

近江誠 / 小学館

 教育問題の中で、制度がころころ変わる ことが、何といっても、大きい問題だと言 われています。英語学習は、典型的にその 弊害が現われているように思います。コミ ュニケーションが大切だといっては、挨拶 程度の英語をヘラヘラしゃべるのを奨励す る。かと思えば、小学生からやらせてみよ う、と言語能力のまだ弱い子どもの頭をか き回すとか、思いつき企画がのさばってい る風情です。この本の著者は、間違い・誤 解の現状に片っ端から噛み付いて、正論を 対置します。もう、ほとんど、「喧嘩を売 っているのか、この人は!」という感じさえ あります。でも、丁寧に読めば、著者の主 張になるほどとうなづく点が沢山ありまし た。識者の御一読を。
( 2005/6/25 / まいまいこん )


On the Wing

アラン・テナント / 柏艪舎

不良親父、空を飛ぶッ! 隼に魅せられた おっさん二人がおんぼろセスナに乗ってア メリカ大陸縦断の旅に出る。ノンフィクシ ョンながら冒険小説の要素満載で、夢中に なって読んでしまいました。レッドフォー ドの映画化も決まっているとか。
( 2005/6/24 / だっちも )


父子鷹

子母澤寛 / 嶋中文庫

 テレビや映画の「座頭市」を知らない人 は少ないかと思いますが、あの作品の原作 者が、この子母澤寛です。ちょっと忘れら れかけている少し古い作家ですが、去年ブ ームになった新撰組のそもそもの発掘者 (?)と言うべき人でもあります。幕末に材 をとった作品が多いようですが、その極め つけは、この、「父子鷹」。勝海舟の父、 勝小吉の小気味よい半生が描かれていま す。続編「おとこ鷹」も同じ文庫から出て いますが、惜しいことに、いよいよ時代の 大きな渦巻きが起こるところで、作品が終 わっているのです。息子の勝海舟の活躍を 読みたい方には、いく分物足りないかもし れませんね。
( 2005/6/24 / GKらんぼう )


アイ・ラブ・ヌーヨーク

アキエダユミ / フィールド・ワイ

面白かったです。テレビに登場する海外生活者 って、失敗や挫折すらカッコよく見えるバイタ リティあふれる人ばかりですが、突然NY生活 を始めた著者は野心家でもなく目標もどこか曖 昧で小心者。ヘンテコな街NYを舞台に30代女 性の仕事・恋やいろんな迷いが、軽妙に描かれ ています。大笑いしてちょっとじーんときたり 。サッと読めて後でじわーっと感動します。
( 2005/6/7 / yokoyoko )


のだめカンタ−ビレ

二ノ宮知子 / 講談社

言わずと知れた大人気のクラシック音楽コミッ ク。ピアノ科の究極の自由人”のだめ”こと野 田恵と実は指揮者希望の究極の天才自信家”千 秋”を中心に世界をめざす音大生たちのパワフ ルで刺激的な生活を紹介してくれます。自由に しか弾くことのできない”のだめ”や飛行機に 乗れない”千秋”の謎も解け、なんだかんだ言 いながら”のだめ”を放っておけず世話をして しまう”千秋”との関係も巻を追うごとにいい 感じになってくるのですが・・・。そこまででき る”のだめ”達が純粋さはどこか懐かしく羨ま しく、元気になれます!
( 2005/6/7 / 実はもめごとの起こりそうな最新刊が読めずにいる軟弱mimika )


情報デザインの想像力 ーイメージの史学ー

藤本貴之 / 現代数学社

この本は、デザインのノウハウとか、デザイン理論とか には一切に触れずに(!)に書かれてている「デザイン の本」です。スゴい!とにかく、いろんな知識とかトリ ビアが大量に引用/紹介されていて、油断すると情報デ ザインの本であることを忘れてしまいます。作者の方 は、非常に幅広い視点で、<情報>とか<デザイン>と かいうものをとらえています。情報デザインを良く知っ ている人でも、意外な発見が多発すると思いますし、良 く知らない人でも興味を持って読めると思います。
( 2005/6/6 / ひおき )


八十二歳のガールフレンド

山田稔 / 編集工房ノア

 奇妙な題名ですが、著者の「落穂拾い」的 な小品集だそうです。いまは故人となった 知人の詩作品をじっくりと味わいなおす一 文。また、別の知人との交友を追憶する一 文。回想と追悼、とでもいった雰囲気の文 章が並んでいますが、決して湿っぽくはな く、むしろ、それらの人たちが生きる拠り 所としてきたものにそっと光を当てていま す。著者の、幅広い読書体験が、また、深 い奥行きを持つものだということも知らせ てくれる一本です。
( 2005/6/3 / GKらんぼう )


なまぬるいスープ

曽野十瓜 / 文芸社

 インパクトのある題名とオビに惹かれて買 ってみた。体の組織が透明化し水に変化する 奇病に襲われた妻を見つめる夫の物語。妻の 体が外側から透けていく状況を目の当たりに する恐怖、人間社会の中で揺らぐアイデンテ ィティ、互いを想うが故に狂気を帯びる愛情 等が次から次へ淡々と突きつけられ、止まら なくなる。そして「なまぬるい」ラスト。粘 膜で覆われるような読後感だが、人間の存在 についていろいろ考えさせられた。文章・構 成ともにまだまだ未熟ではあるが、勢いを買 う。どうやら素人がネットで発表した作品で 未だに全文無料公開されているようだが、書 籍として購入してもいいと思えた一作。
( 2005/6/2 / hashida0425 )


梅原猛の授業 仏教

梅原猛 / 朝日新聞社

 ちょっと古い本なので気が引けるのです が、勧めてくれる人があったので読んでみ ると、結構面白かったので、皆様にもどう かと思いまして。仏教というと、古臭い、 線香臭い、葬式屋の坊主たち、などと、よ ろしからぬイメージが立ち上りますが、本 来の仏教はどういうものだったか、どうい うふうに伝わり広まって来たか、そして、 現代で再考すべきポイントは何か。著者、 というか、この本は、中学生相手の授業を ブック化したものなので、話者というべき かもしれませんが、は、大筋をぐっとつか んで提示してくれます。仏教だけではな く、キリスト教やイスラム教の概観も示し てくれています。一読、無宗教を標榜して いるぼくでさえ、ちょっと真剣に考えない といけないなあという気になる迫力です。 このところ、「人はなぜ宗教を必要とする のか」など、そのての本もいろいろあり、こ の本ではなくても、ちょっと目を通してお きたいものですね。
( 2005/5/26 / まいまいこん )


星の剣

中西のりまさ / 文芸社

アニメや漫画を読んでいるような印象を受 ける今までにない異色のファンタジー。よ って好みは大きく分かれると思う。 しかし、この物語には「人の想い」という 大きなテーマがあり、深い部分もある。 主人公を中学生と設定し、その中学生の中 学生特有の心の脆さや高揚も、よく描かれ ていた。 主人公のあまりに純粋な人を想う気持ちに 自分の青春時代の淡い体験も思わず、思い 出してしまった。 私的にはすごく好感を持てた。
( 2005/5/26 / 加藤 )


旭山動物園のつくり方

原子禅 / 柏艪舎

いま動物好きの間では聖地と呼ばれている 旭山動物園の本です。関連本は他にも何冊 か出ていましたが、私はこの本をお勧めし ます。もう読むだけで行った気になれるほ どの内容の濃さ! そして可愛い動物たち の写真!! とくに立松和平さんと園長さ んの対談は必読ですよ。
( 2005/5/22 / モッチー )


喪失の国、日本

M.K.シャルマ/山田和:訳 / 文春文庫

インドのエリートビジネスマンが、日本に 滞在していた間に体験し思ったことを綴っ たものです。日本人自身が考えもしない日 本人の姿が語られ驚くとともに、現代の日 本人は何を失ってきてしまったのかを考え させられます。いずれにしても、めちゃめ ちゃ面白いです。
( 2005/5/8 / KUNY )


亡国のイージス

福井晴敏 / 講談社

今年3作品が映画化される著者の代表作で すが、本書も夏に映画化されるとか。原作 がもともと映画を見ているような圧倒的な 迫力ですから、楽しみにしています。日本 の平和について考えさせられ、なおかつ主 人公たちが織りなすヒューマンドラマに感 動します。
( 2005/5/8 / KUNY )


売上2億円の会社を10億円にする方法

五十棲剛史 / ダイヤモンド社

タイトルの派手さから受ける印象と、読んだと きの印象がかなり違って、内容は会社運営の根 本部分を分かりやすく指南している。言うこと を聞かない部下にイライラしたり、会社の方向 性が決まらすにクサクサしている社長。あなた にぴったいの本です。
( 2005/5/7 / 計 )


大尉の娘 

プーシキン / 岩波文庫

 古本市を覗いたときに、懐かしくて、そ してもちろん、安かったので、買ったのが この本です。文庫本をぼちぼち読み始めた 中学生頃に出会った本の一冊です。主人公 が、すてきな娘さんと相思相愛になって、 いろいろあるものの最後は結ばれる、とい う、まあ、昔ながらの結構なお話なのです が、脇役が魅力的で、愛すべき佳篇となっ ています。いまは版元の方で品切れのよう ですが、ぜひ、ちょくちょく再版してもら いたいものです。
( 2005/5/6 / まいまいこん )


おさる日記

作:和田誠/絵:村上康成 / 偕成社

船乗りのお父さんがぼくにくれたおみやげはち いさなおさる。”もんきち”と名づけ弟のよう にかわいがり、”もんきち”のようすを日記に 描いたのがこのおさる日記。ぼくの真似をして 日々進化する”もんきち”。やがて毛が抜けて きて・・・。びっくりのラストは、「橋の下で拾 った。」よりも子供達を驚かせる効果があるは ず。・・・ちなみに私はおさるが欲しい!
( 2005/5/4 / 絵本も大好きmimika )


PLUTO

浦沢直樹×手塚治虫 / 小学館

出ました!出ました!待望のPLUTO2巻!! その昔、「サイボーグ009」や「キカイダー」 シリーズで半分機会であることの哀しさを学ん できた僕ら世代には、手塚治虫の「アトム」は バイブル的存在。その作品への新たなる挑戦を 仕掛けた浦沢直樹の勇気には感謝。姿形は異な ろうともアトムたちの抱える哀しさは共有され ています。ロボットたちの互いへの思いや家族 への愛情、超えられない人との壁の絶望感・・・ 「PLUTO」にも引き継がれた思いは、人間であ る僕らの姿勢をも正させます。・・・願わくば、 もっと早く続きが読みたい!!(懐かしいマー ブルチョコ付きの方を買ったのですが、チョコ が入っていないとは知らず大ショック!・・・チ ョコは入っていません・・・)
( 2005/5/4 / しょうしゅう )


ダ・ヴィンチコード

ダン・ブラウン / 角川書店

”2004年度 本の評判 総合ランキング 72”の7 位にもなっていた、話題のダ・ヴィンチコード を連休中に読了。下巻に添えられている”最後 の晩餐”の絵はもちろん、登場する絵画や建築 物への興味を抱かせ、作品で歴史ミステリの魅 力満載。シーンのぶつ切りはちょっと気になる ものの、テンポもよく上下2巻の長さは感じさせ られません。主人公のロバートとは異なった魅 力を感じていた人物が黒幕だった結末は、個人 的には少々不満。製作中の映画では別の展開に なってくれると嬉しいのですが・・・。ともあれ 皆様にもご一読をお奨めします!
( 2005/5/4 / mimika )


スペードの女王 ベールキン物語

プーシキン / 岩波文庫

 小説といったら近頃の作品は、どうも殺 伐として、うるおいに乏しい気がします。 そういう時代を反映しているのかもしれま せんが、世相がそういうふうであればこ そ、しみじみとした話をしっとりした文章 で読んでみたい気がします。この本の訳文 は、ちょっと時代離れした古カビの趣きも ある文章ではありますが、本を読んでいる という気分にひたれるのがいいところだと 思います。ロシアの作品には珍しく、人物 名がややこしくありません。休日の多い時 期、本好きの方々にオススメします。
( 2005/4/27 / 千朋老人 )


爆笑トリビア解体聖書

矢部正範 / コアラブックス

立ち読みばかりの私が本屋で笑いがこらえきれ ず、思わず買ってしまった本でした。聖書と言 えば当たり前のキレイ事が書いてあるものだと 思っていたのに、こんな話が書いてあるなん て・・・!目からウロコの本です。私は無宗教 ですし聖書も読んだことありませんが、この本 は雑学本として読めます。おすすめです!
( 2005/4/11 / 雑学博士 )


信玄忍法帖

山田風太郎 / 河出文庫

 山田風太郎の忍法帖シリーズといえば、 荒唐無稽が売り物(?)という感じで、先ごろ 完結したちくま文庫のシリーズでは、グロ テスクっぽいまでに感じたものです。この 信玄でも、まあまあ似たようなものといえ ばそうですが、作品全体にどこか端正な趣 きもあって、ぼくは、ずいぶん気に入りま した。御一読をオススメします。
( 2005/4/10 / GKらんぼう )


私の発想の原点

吉永勉 / 第一歯科出版

私の通っている歯医者さんが出した本の一 冊です。歯医者さんらしくない見た目に反 して(?)きちんと説明してくれて親切な 先生です。その先生の生い立ちが書いてあ り、人間的な魅力がわかりました。
( 2005/4/4 / りん )


プロ論。

/ 徳間書店

今をときめく各界の成功体現者が、生き方、仕 事について5ページのスペースで語ります。だ から、簡単に読めて、しかも考えるヒントが沢 山手に入るオススメ本。仕事や生き方に悩んで いる人はこれを読むべし!!
( 2005/4/1 / イケ )


ことばの由来

堀井令以知 / 岩波新書

 「声に出して読みたい日本語」以来、ち ょっとした日本語ブームで、文章・詩歌だ けでなく、語句の本来の意味とか、使い 方、由来にも関心が高まっているようで す。この本は、まさにその通りのタイト ル。細かく項が分かれていて、どこから読 んでも楽しめると思います。むしろ、後ろ の索引を見て、面白そうなところから拾い 読みしていった方がいいのかもしれませ ん。ただ、著者の一人合点的な文運びがち ょっと読みづらいのは、あらかじめご了承 を。
( 2005/3/30 / GKらんぼう )


女性タレントミシュラン

今井舞 / 情報センター出版局

変なオビがついてて読む気しなかったのです が、立ち読みしてる人がふきだしたの見て私も 見たら、すっごく面白い!故・ナンシー関の再 来です!彼女のファンは必見!今まで多くの 「ポストナンシー関」にがっかりしてきたけ ど、この本は大丈夫!人気タレント50人斬り まくってて、一人で3回はプッと笑えて、帰り の電車の中で困りました。お勧めです!!!
( 2005/3/8 / ナンシーすき )


肩ごしの恋人

唯川惠 /

2002年の直木賞受賞作です。この頃は本を全然 読んでなかったんですが、文庫化した直後に購 入しました。主人公の2人の女性にフォーリンラ ブ。女の子ならすっごく同感できるし、2人の生 き方素敵なんで、オススメしたい。最近女性作 家の本を読むのが楽しくて楽しくてしょうがな い僕。こんな雰囲気の小説また読みたいなぁと 思います。本っていいですよね。
( 2005/3/8 / ミスター流浪中 )


やりなおし教養講座

村上陽一郎 / NTT出版

 教養という言葉は、概して、よくない文 脈で使われるようです。いわく、「知性と教 養が邪魔をして…」、あるいは、「あいつは 教養がないなあ」、などなど。でも、この本 の著者は、教養とは、単に知識が沢山ある ことなんかではなく、その人の生き方だと いいます。言葉の定義はともかく(というこ とは、ぼくは必ずしもそれに賛同するもの ではないということですが)、他人にふり まわされない生き方をすべきだという著者 の主張には、大いにうなづくところがあり ます。また、巻末の「べからず100箇条」 みたいな文章は、読む人が各自のバージョ ンをこしらえてみると面白いでしょう。
( 2005/3/6 / 千朋老人 )


爆笑トリビア解体聖書

矢部正範 / コアラブックス

たまたま書店で見かけた本書、立ち読みし ているうちに笑いがこらえきれないんで購 入することになりました。 本書は、キリスト信者があまり触れたがら ない聖書の「影」の部分を、取り上げたも の(まえがきより)で、右のページが本文 (かなりくずれた口語体になっていて、サ ッとイッキに読み進めることができま す)、左のページは、本文の説明を補完す るイラストが描かれています。 個人的にはひじょうにツボにはまり、私の ように「宗教」とか「聖書」とかにまった く関心もなく予備知識のない者でもラクに 読めましたので、ひさびさに「人に薦めた くなる本」です。
( 2005/3/4 / サウス )


ハサミ男

殊能将之 / 講談社

ハサミを首に突き立てる美少女猟奇殺人犯通称 「ハサミ男」と模倣犯、そして「ハサミ男」の 片割れ?の謎の医師との巧妙な攻防戦のうちに 暴かれていく真実には驚かされます。最後まで 明かされない殺人動機や医師との出会い・・・絶 妙なハサミ男と医師コンビのやりとりは、思わ ず続編を期待してしまいます。この殊能氏のデ ビュー作!ついに映画化?!らしいのですが、 誰がハサミ男??ネタばれ必須の配役だけに、 期待半分、辞めてくれ!半分の複雑な気分。で も文庫化はありがたかった!読んでみてね!
( 2005/2/22 / 風邪のため読書に励めたmimika )


オーケストラの職人たち

岩城宏之 / 文春文庫

 前著「指揮のおけいこ」ほどの切れ味がな いのが惜しまれますが、オーケストラの裏 話がいろいろわかって、楽しく読めます。 実際、日本の名だたる管弦楽団が、こうい う人たちの献身によって支えられていると いうのは、ファンでなくても知っておいて ほしいところです。
( 2005/2/21 / GKらんぼう )


漢字まるごと音読帳

吉本笑子 / 情報センター出版局

こんな本を求めていたんです。親子で読んでも 決して飽きない。飽きないのに字を覚えられ る。いい本ですよ。こんな本が社会に認知され なきゃね。
( 2005/2/17 / ロンロンパパ )


血の収穫

ダシール・ハメット / 嶋中文庫

 私立探偵の主人公が、依頼主に会おうと する冒頭、いきなり、依頼主が殺されてし まいます。以下、文字通り、血で血を洗う 抗争の中、不死身とも思われる主人公が、 プロ探偵の腕前、ハッタリ、動物的なカン や、主人公ゆえの好運も総動員して、事件 の収拾にあたるのです。ハードボイルドの 元祖ともいうべきハメットの名前は、前か ら知っていたのですが、作品はひとつも読 んだことがありませんでした。そちら方面 の愛読者の方は、やはり、御一読あってよ ろしいのではないかと思います。ただ、ぼ く自身の趣味から申し上げれば、クリステ ィーでも余計に人を殺しすぎると思ってい るぐらいなので、その点では、ちょっと ね。
( 2005/2/5 / GKらんぼう )


報復

ジリアン・ホフマン / ヴィレッジブックス

女性検事補C・J・タウンゼントの担当するこ とになった連続殺人鬼は、12年前に彼女をレイ プすることにより人生を狂わせ、今もなお悪夢 と恐怖に怯えさせているあの男だった・・・。未 だに亡霊のように彼女を蝕み何人ものブロンド 美人から生きながら心臓を抜き取るという残虐 なレイプ殺人の犯人を葬り去ることを、心に固 く誓うのですが・・・。怖い!怖いけど目が離せ ない!フロリダの検事局で検事補だった著者な らではの凄惨な事件の描写もさることながら、 特別捜査官ドミニクとの心のかよわせ方がい い!!最近ちょっと飽和状態だったパトリシ ア・コーンウェル氏より◎。久しぶりに寝不足 にさせられたお薦めの1冊です。
( 2005/2/2 / 久しぶりのmimika )


ツルモク独身寮

窪ノ内英策 / 小学館

私の買って読ませたい本は「ツルモク独身寮」 です☆地方から上京してきた正太が期待に胸を 膨らませて恋に、人生勉強にと楽しい仲間達の 支えの中で成長していく様に共感しました。今 じゃ青春のバイブル?です。
( 2005/1/26 / Tommy )


チェーホフ

浦雅春 / 岩波新書

 「チェーホフといえば愛すべき作家」とい う従来の定見を見直そうという労作です。 チェーホフの数多い短篇を縦横にひきつ つ、年代記的に跡付けながら、論を積み上 げていますが、決して堅苦しい一方の論文 ではなく、十分納得しながら後をついてい くことができました。でも、チェーホフの 作品はそこそこ読んでいるように思ってい たのですが、この本を読んでいると、ふも とへも近寄れていないことが分って、それ はそれでちょっとがっかりなのです。いず れにしても、うーむこれは、チェーホフを 読まなければ、と、いい意味で発奮させて くれる好著でした。
( 2005/1/23 / GKらんぼう )


Dear こげんた

mimi / ハート出版

私はこの本の一ページ目の詩を読んだだけで涙 が止まりませんでした この本はそんな人間としてあたり前の事をもう 一度教えてくれる本です。 また、この本は大切な人間としての心を失った 私たちを救ってくれる本でもあります。
( 2005/1/18 / あやか )


野ブタ。をプロデュース

白岩玄 / 河出書房新社

 昨秋、文藝賞を受賞し、今期の芥川賞候 補としてもずいぶん取りざたされた作品で す。主人公桐谷修二は、学校の勉強なんて 軽ーく流してやっていける(らしい)優秀な 男子高校生。見るからに不っ細工な小谷信 太がクラスに転入して来て、主人公がかか わりを持つところから話しが展開していき ます。現代の高校生がらみの会話や風俗が ふんだんに盛り込まれて、一見軽快なノリ で進行し、思いがけぬ事件から、結末へ向 かっていきます。主人公の繊細な、いや、 脆弱な心情が、明晰な文章に盛り込まれ、 歳を忘れて感情移入できる感じです。高校 生の子どもさんがおられる方、ちょっと前 に高校生だった方、それぞれいろんな読み 方のできる作品だと思います。ぜひご一読 を。
( 2005/1/15 / まいまいこん )


バッテリー

あさのあつこ / 教育画劇

児童書だと思ってみくびっていませんか? 今を大事に生き、ココロの中で葛藤し、繊細で モロイ心を持ち合わせ、悩み、苦しみ、胸がキ ュンとするほどカッコよく、たくましく生きて いる少年たちのストーリー。野球を知らなくて も絶対に楽しめます。読まないと一生の損で す!
( 2005/1/7 / なつむし )


ドッグメン

ウィリアム・W・パトニー / 柏艪舎

第二次大戦中において米軍犬隊がいかに活躍を したのか、というノンフィクションです。やは り戦場において犬の利用価値というのは絶大だ ったのですね。そりゃあ日本軍も勝てません よ。物語後半でハンドラーが殺されても、犬が その場を動こうとしない箇所はちょっと感動し ました。
( 2005/1/6 / ホットドッグ )