本と雑誌からみた2006年上半期の動向!!

1月

2006年初の“ランキングb”のトップは、光文社新書の「下流社会」(光文社刊)。

大河ドラマ“巧名が辻”( 1月8日から12月10日まで45回放送)スタート

楽天、月刊サッカー誌「STAR soccer」を1月12日に創刊。

1月スタートのドラマが出揃いました!

第134回芥川賞・直木賞決定

ソフトバンク クリエイティブからライトノベルレーベル「GA(ジーエー)文庫」創刊

国際的に活躍した文化人に贈られるイタリアの国際ノニーノ賞に瀬戸内寂聴氏が選ばれました。

モスクワ 寒波

ホリエモン逮捕。ライブドアショック!

モーツァルト生誕250周年

 

2月

小川洋子氏の文庫「博士の愛した数式」が、新潮文庫では史上最速の2ヶ月で100万部を突破!

祝!創刊601号「ミステリマガジン」3月号!

母子の絆は強し、一瞬で延期させた皇室問題

表現の自由という名目の暴力と宗教上の過敏すぎる敏感さを露見した風刺画問題

祝!創刊50周年「週刊新潮」と久世光彦氏の絶筆連載「大遺言書」

8日、大和書房「だいわ文庫」創刊!

10日〜26日 第20回 トリノ オリンピック冬季競技大会 2006 開催

”新潮新書”、累計発行部数1000万部突破!

 

3月

こども達の笑顔と共に50年、祝「こどものとも」600冊!50周年!

原作のある作品が多彩に揃う春の映画の公開と第78回アカデミー賞

祝”こぐま社”40周年!

王ジャパン!第1回ワールド・ベースボール・クラシック(World Baseball Classic)制覇!!功労賞をぜひあげたい、イチロー選手の大活躍!

作家と編集者の近くて遠い関係

ソフトバンククリエイティブから「ソフトバンク新書」創刊。

日本人初の”フランツ・カフカ賞”が村上春樹氏に決定しました!

 

4月

民主新代表に小沢一郎氏

2006年本屋大賞発表!

第1回”小学館ライトノベル大賞”原稿募集スタート!!

4月20日”PHPビジネス新書”と”PHP Paperbacks(ペーパーバックス)” W創刊!

世界初の電子ペーパー新聞、フランスで発行決定!

史上最悪のチェルノブイリ原発事故から20年

 

5月

1日“新会社法”施行

「国家の品格」(新潮社刊)、5月11日には発行部数202万部に!

「ハリー・ポッター」シリーズ第6弾「ハリー・ポッターと謎のプリンス」(静山社刊)、発売!

映画“ダ・ヴィンチ・コード”、遂に公開!

「ダ・ヴィンチ・コード」国内発行1000万部突破!

祝!「ミステリマガジン」7月号!創刊50周年!

ジャワ島地震死者6000人

祝「装苑」創刊70周年!

グラフィックサイエンスマガジン「Newton」(ニュートンプレス)も26日発売の7月号が創刊25周年300号、おめでとうございます。

 

6月

改正道路交通法

W杯ドイツ大会開幕!

マイクロソフト社のビル・ゲイツ会長引退!

6月25日「デジタルef(エフ)」(主婦の友)創刊

 

1月

■2006年初の“ランキングb”のトップは、光文社新書の「下流社会」(光文社刊)。
これからの社会を考察するまじめな本ですが、インパクトのある言葉なだけに、2005年から既に“下流社会”という言葉が一人歩きを始め雑誌の特集名にも度々登場し、もはや流行語のようになっている側面もあり、深刻な問題なのに茶化して開き直ってしまわれそうで心配なところもありました。2006年は特に日本の新しいリーダー選びの年なだけに、下流社会化問題はもちろん、人口減少社会に対する内政・外政ともに頼れる人選が求められていました。「NEWS WEEK」では早くも”2006世界のキーパーソン”として阿倍晋三氏を表紙に掲げていました。まとめに入った小泉政治の実相と今後を検証した最新刊として「官邸主導」(日本経済新聞社刊)などが話題となっており、小泉政権の評価も少しずつ始まりました。
ちなみに、2位は日本中を涙させた「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」(扶桑社刊)3位には癒しの「生協の白石さん」(講談社刊)。昨年からの昭和の癒し感覚をしっかり引き継いでのランクインでした。

■大河ドラマ“巧妙が辻”( 1月8日から12月10日まで45回放送)スタート
仲間由紀恵氏と上川隆也氏が好演した戦乱の時代を生き抜いた、オシドリ夫婦の物語の原作は、司馬遼太郎氏の「巧名が辻」(文藝春秋刊)。信長、秀吉、家康と、歴代の三武将に仕えながら、信頼のできる律儀さで最下級の侍から関ヶ原の戦いの後には土佐24万石を得た“山内一豊”とその奥方“千代”描いた今作は、政略結婚の多かった時代にも関らず、家族の愛と信頼を感じさせられる、ある意味現代にぴったりなお手本としたい家族像を描いた作品でした。

■楽天、月刊サッカー誌「STAR soccer」を1月12日に創刊。
編集長は、元「ROCKIN' ON JAPAN」編集長の鹿野淳氏。公式サイトや携帯サイトと連動した企画を行い、読者の意見を反映した誌面作りを目指し、“楽天市場”でオリジナルグッズも販売。もちろんW杯を視野に入れての創刊です。従来のメディアミックスとは異なるのは、他社との連携ではなく、出版へ参入することで事前に展開している事業との自社内でメディアミックスが完結するところ。異業種の出版への参入は、やや増加傾向。
2006年上期のキーワード:出版界の新人たち

■1月スタートのドラマが出揃いました!
今シーズンは、東野圭吾氏のノワールの傑作「白夜行」(集英社刊:集英社文庫)や井上靖氏の山岳小説「氷壁」(新潮社刊)、歌舞伎の祖と言われた女性の生涯を描いた有吉佐和子氏の歴史小説「出雲の阿国」(中央公論新社・新潮社刊)や司馬遼太郎氏の戦国の良妻賢母な物語「功名が辻」(文藝春秋刊)のような有名小説から、「Ns'あおい」(講談社刊)や「喰いタン」(講談社刊)、「夜王」(集英社刊)、「小早川伸木の恋」(小学館刊)のような現在も連載中の人気コミック、そして中国の伝奇小説「西遊記」、脚本家・秦建日子氏の小説デビュー作「推理小説」)(河出書房新社刊)、事故10年後の再会を描いたSF仕立てのファンタジィ「神はサイコロを振らない」(中央公論新社刊)、松本清張氏の「けものみち」のような、やや異端な小説まで、ずらりと原作のある作品が勢揃い!メディアミックスの時代を感じさせられるラインナップです。
特に 「推理小説」の主人公、無駄に美人な敏腕刑事”雪平夏見”は、続編希望が多く秋には“アンフェア the special”として、“コード・ブレーキング〜暗号解読”が放送され、2007年春には映画“アンフェア the movie”も公開予定。
2006年 冬のオススメ原作ドラマ大集合!をチェック!

■第134回芥川賞・直木賞決定
芥川賞は絲山秋子氏の「沖で待つ」(文藝春秋刊 初出:「文學界」)が、直木賞は東野圭吾氏の「容疑者Xの献身」(文藝春秋刊)が選ばれました。
第134回芥川賞・直木賞決定

■ソフトバンク クリエイティブからライトノベルレーベル「GA(ジーエー)文庫」創刊
1月18日に創刊。(以降、毎月15日発売) 毎月3〜4点・年間約40点刊行予定の読者の性別やジャンルを超えた、ティーンズ向けのエンタテインメント小説レーベル。サイト
創刊のラインナップは、
「神曲奏界ポリフォニカ ウェイワード・クリムゾン」榊一郎:著、神奈月昇:イラスト
「虚攻の戦士 『ナツ』ノキオク」神野オキナ:著、田沼雄一郎:イラスト
「ハノン〜君の目指す明日へ〜」織田兄第:著:、兎塚エイジ:イラスト
「旋風伝 レラ=シウ一」朝松健:著、山田章博:イラスト
2006年上期のキーワード:出版界の新人たち

■国際的に活躍した文化人に贈られるイタリアの国際ノニーノ賞に瀬戸内寂聴氏が選ばれました。
おめでとうございます!
瀬戸内寂聴氏がイタリア国際ノニーノ賞に選ばれました!

■モスクワ 寒波
ロシアのインターファックス通信によると、例年にない厳しい寒さのため、19日1日で7人、この冬に入ってからモスクワ市内だけで、あわせて116人が死亡したと伝えていました。モスクワでは19日、市内の電力消費量がピークに達したほか、ロシア第2の都市サンクト・ペテルブルクでも、暖房設備に使われる石油が不足するようになっていました。このためロシア政府は、19日の閣議で、備蓄している石油あわせて31万トンを国内の都市や企業に緊急放出する方針を固めたものの、もう少し早くはできなかったのでしょうか。資源不足の問題は、今後もっと増えてくると思われます。地球規模で早急な対応が求められています。
モスクワ、サンクトペテルブルグ地域やロシア人を知る本には「ロシア人・生まれてから死ぬまで」「エルミタージュとサンクト・ペテルブルク」(共に東洋書店刊)「地球の歩き方 ガイドブック A31 ロシア」(ダイヤモンド社刊)等があります。

■ホリエモン逮捕。ライブドアショック!
1月23日、ホリエモンことライブドア堀江貴文前社長逮捕のニュースは、時代の寵児と持ち上げた自民党幹部よりも、等身大の代表と信じていた若者の気持ちを踏みにじる結果となってしまいました。既に初公判を済ませ堀江氏の指示を強調している元部下だった宮内被告や熊谷被告とは正反対に起訴事実を徹底的に否認中の堀江氏ですが、元同僚の死という最悪な事態まで広がってしまっている以上、誰が真実なのかは追求しなければならず・・・疑惑の多い事件です。
4月14日には、組織的な決算粉飾などの理由から東京証券取引所のマザーズ市場での株式上場廃止。強制捜査前の7分の1以下94円の終値での最後の取引も13日に終了。
この事件に関するルポには、「AERA」の記者が記した「ヒルズ黙示録」や「ヒルズ黙示録・最終章」(共に朝日新聞社刊)、元国税調査官が記した「ライブドアショック・謎と陰謀」(あっぷる出版社刊)、ライブドア監査のもと監査責任者が書いた「ライブドア監査人の告白」(ダイヤモンド社刊)等があり、堀江氏が多大な影響を受けたと思われる村上ファンド率いる村上世彰氏の本には、「トリックスター 『村上ファンド』4444億円の闇」(東洋経済新報社刊)や「マネーゲーム崩壊 ライブドア・村上ファンド事件の真相」(新潮社刊)等があります。
株を小さい頃から教える国もあるようですが、ゲーム感覚の株買いではなく、頑張っている会社を評価し応援するつもりで投資する、という社会に貢献できる買い方を、まずは大人が学ぶことが必要なのではないでしょうか?

■モーツァルト生誕250周年
1756年1月27日のザルツブルグにモーツァルトが誕生してから250年の今年は、“モーツァルト・イヤー”と呼ばれるちょっとしたお祭り騒ぎ。35年の短い生涯の間で700以上の作品を作曲し、現代でも多くの人に親しまれ、更に昨年、脳のためにもいい音楽としても話題となり、モーツァルト人気は止まるところを知らず、特に4〜5月の連休を中心に企画イベントや関連本が数多く刊行されました。
HAPPY BIRTHDAY MOZART!

モーツァルトの文化遺産を管理する国際モーツァルテウム財団は、“魔笛”や“フィガロの結婚”などのオペラやピアノ協奏曲など600を越える全作品の楽譜をサイトで公開し、世界中のモーツァルトファンの関心を呼び話題となりました。(閲覧は無料で、印刷も可能)国際モーツァルテウム財団サイトはこちらから。

2月

■小川洋子氏の文庫「博士の愛した数式」が、新潮文庫では史上最速の2ヶ月で100万部を突破!
2005年12月に文庫化された「博士の愛した数式」は、1月21日に公開された小泉堯史監督の同名映画が追い風になり、2005年12月1日の発売から史上最速の約2ヶ月でのミリオンセラーに。

■祝!創刊601号「ミステリマガジン」3月号!
「ミステリマガジン」3月号は、総ページ490の大特集。恒例の前年翻訳ミステリ総まとめ"保存版2005年翻訳ミステリ回顧&年鑑"はもちろん、作家・評論家・翻訳家による"オールタイム・ベスト3"はミステリ好きには必見です!お陰さまでデータを加えた日の”ランキングb”には、マイクル・コナリー氏の元LA市警ハリウッド署刑事、通称ハリー・ボッシュシリーズの第9作め「暗く聖なる夜」(講談社刊)がいきなりのトップ!、アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長篇賞受賞作の「カリフォルニア・ガール」(早川書房刊)が4位に登場という、嬉しい影響が現れました。「暗く聖なる夜」は、、”週刊文春ミステリーベスト10”で第1位、”このミステリーがすごい!”と”サンデー毎日ミステリベスト10”でも第2位になっている話題作で、「カリフォルニア・ガール」は、アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長篇賞受賞作。
”週刊文春ミステリーベスト10”(文藝春秋)はこちらから・・・。

■母子の絆は強し、一瞬で延期させた皇室問題
昨年より女性天皇を認めるか否かが取りざたされる皇室典範改正で揺れる中、聞こえてきたのは、紀子さまご懐妊のお目でたいニュース。海外でも速報として取り上げられ、小泉首相の私的諮問機関“皇室典範に関する有識者会議”も出る幕なし。なぜ政治家は物事を短絡的に決めようとするのか?一度壊してしまったら戻すことはできないことがあることを理解できているのかが疑問だった今回の皇室問題、どんな結果であろうとも当の皇室や宮家の方々の意見も聞き、歴史を紐解く必要があるのではないでしょうか?旧皇族竹田宮家の末裔・竹田恒泰氏が過去の知恵や歴史を描いた「語られなかった皇族たちの真実」(小学館刊)等は読みやすく頼りになる本です。皇族とは何なのかをもう一度よく考えるべきなのではないでしょうか?

■表現の自由という名目の暴力と宗教上の過敏すぎる敏感さを露見した風刺画問題
イスラム教の預言者“ムハンマド”を風刺した漫画がヨーロッパの新聞に掲載されたことによる、イスラム社会で広がった激しい抗議行動の風刺画問題は、風刺画を最初に掲載したデンマークの新聞社が謝罪した後にも、シリアやレバノンにあるデンマークの在外公館が焼き打ちされたほか、デンマーク製品の不買運動が広がり、タイでは首都バンコクでイスラム教徒ら400人がデンマークの国旗を踏みつけ行進、アフガニスタン東部のラグマン州メヘタルラームでもデモ隊と警官隊が衝突し銃撃戦、イランの首都テヘランではデンマーク大使館に向け火炎瓶を投げ門を壊す等敷地内に乱入する事態となり、イラン政府もデンマークとの貿易停止を発表。東南アジアにも飛び火し、世界で最も多くのイスラム教徒が暮らすインドネシアでは、首都ジャカルタのデンマーク大使館の前などにイスラム系の団体のメンバーが集まり抗議を行い、インドの首都ニューデリーでは、デモを行っていた学生と警官隊が衝突、デンマーク製品の不買運動も広がりました。
問題は本当に”言論の自由対イスラム”だったのでしょうか?「Newsweek」2/22号でのフランス人のイスラム専門の学者オリビエ・ロワ氏らの警告「欧州で静かに抗議するイスラム教徒達の望みは”平等と融和”であるのに、許されない暴力行為を行う過激な抗議を行うもうひとつのイスラムの根底には国内の政敵対応と欧州への影響力強化への機会と見なす政治的思惑が存在するのではないか?」は、聞き捨てならない意見です。
今回の事件の発端は、子供達にイスラム教を教えようと具象化しようとしたことから始まっていると聞きます。なぜそれが表現の自由論争になってしまうのか・・・伝える大人がきちんと理解していなかったことに一番の問題があるように思います。イスラム教の誕生、信仰のありかた、儀礼的・法的規範を知ることのできる「イスラム教入門」(岩波書店刊)や「イスラームの常識がわかる小事典」(PHP研究所刊)、「大人も子どももわかるイスラム世界の『大疑問』」 (講談社刊)等があります。相手が大切にしているものを語るときには気を使うことも。相手のミスを寛大に受け止めることも、大人のルール。日本だけではなく世界中に真の大人が激減しているように思われます。

■祝!創刊50周年「週刊新潮」と久世光彦氏の絶筆連載「大遺言書」
1956年2月6日創刊の「週刊新潮」の50周年を記念して、2006年2月16日発売・2月23日号から4週連続特大号が刊行された他、別冊で「創刊号 完全復刻版」と「黒い報告書」も発売、50年の歴史を振り返る特集が満載されていました。
特集号を締めくくる3月16日号には、3月2日に急逝された久世光彦氏の絶筆となった連載「大遺言書」のちょうど190回めが掲載。創刊から50年で幕をおろした雑誌「室内」によせ、図らずも終わりの美学を語っているところに、因縁のようなものを感じさせられます。生あるものにはいずれ死は訪れるものの、久世氏のように常に静かに死を見つめてきた人ほど、生を大切にすることができるのだと実感させられる名文です。未読の方はぜひご一読を。

■8日、大和書房「だいわ文庫」創刊!
“簡潔、おもしろい、役に立つ”をコンセプトに、「だいわ文庫」創刊。
創刊ラインナップは、ベストセラー文庫化の唯川恵氏の「愛がなくてははじまらない。」、本田健氏の「ユダヤ人大富豪の教え 幸せな金持ちになる17の秘訣」、齋藤孝氏の「天才の読み方 究極の元気術」や、佐伯チズ氏の「35歳からの美肌カウンセリング」(カウンセリング・シート付)、池上彰氏の「これで世の中わかる!ニュースの基礎の基礎」、寺島靖国氏の「JAZZピアノ・トリオ名盤500」、有森隆氏+グループKの「秘史「乗っ取り屋」暗黒の経済戦争」等文庫書き下ろし、TVドラマ化新編集の大島みち子+河野実氏「愛と死をみつめて ポケット版」、玄侑宗久氏監訳・蔡志忠氏作画による「マンガ 仏教入門 仏陀、かく語りき」、河合隼雄氏の「対話する生と死」の10冊。
幅広く読みやすいラインナップで展開されています。
大和書房のサイトへはこちらから

■10日〜26日 第20回 トリノ オリンピック冬季競技大会 2006 開催
イタリア・トリノ 現地時間10日、”Passion Lives Here(情熱はここに)”をテーマに、ファッションと芸術の国イタリアらしい、ハイセンスな会場、F1のスピンワーク、世界三大オペラ歌手ルチアーノ・パヴァロッティ氏のフィナーレ等によるイタリアらしい華やかさの中でトリノオリンピックが開幕しました。
今大会のトップニュースは、フィギュアスケートの女子シングルで荒川静香選手がフィギュアスケートで日本選手として初の金メダルに輝いたこと。しかも技術的な面のみならぬ、美しいスケートを貫いての堂々の1位だっただけに喜びもひとしお。ただ今大会日本唯一のメダルになってしまったことは謙虚に反省し、もっと広い視野で世界に取り組む努力をすべきであり、周りもさせるべきだと痛感させられました。選手は代表ですがそれ以上でもそれ以外でもないのですから、次回もしまた残念な結果であっても、自分の役割を忘れずに、さすが武士道の国と言われる負けっぷりの良さを示して欲しいと切に願います。その後のスケート業界の不正問題等を考えると、選手を取り巻く環境にはいろいろと問題がありそうで、残念でした。
トリノオリンピック直前と荒川選手の金メダル獲得直後にも放送されたスペシャル番組“金メダルへの道”に、荒川選手のインタビューなどを加えて出版された「金メダルへの道」(日本放送出版協会刊)は、番組同様に苦境の時にも変わらず静かに荒川選手に寄り添う姿勢に好感が持て、素敵な写真も多く大満足な1冊です。また、荒川選手の公式サイト“shizuka‐arakawa.com”★ http://www.shizuka-arakawa.com/index.htmlで1年間綴ってきた日記を中心とした応援してくれたファンへの感謝を込めた初エッセイ「Tira mi su〜だから私はがんばれる!〜」(角川書店刊)というファンには欠かせない1冊も発売されています。
ちなみに日本勢は“トリノ パラリンピック”では大活躍!日本以外で開かれた冬の大会最多、9個のメダルを獲得(金2個・銀5個・銅2個)という優秀な成績を収めています。
一風かわったトリノ観戦記に、直木賞受賞パーティで朝まで騒いだ受賞作家・東野圭吾氏がそのまま一睡もできずに車に乗せられ、なぜか人間に変身した愛猫“夢吉”とトリノ冬季オリンピックを観戦旅行することになった「夢はトリノをかけめぐる」(光文社刊)などもあります。

■”新潮新書”、累計発行部数1000万部突破!
”新潮新書”、累計発行部数1000万部突破!

3月

■こども達の笑顔と共に50年、祝「こどものとも」600冊!50周年!
福音館書店の月刊絵本「こどものとも」が3月1日発売の3月号で600冊!1956年の創刊から50周年を迎えました!おめでとうございます!
絵本の人気投票では必ず上位に上がってくる、あの素敵にきいろい、ふわふわのかすてらをみんなで食べる「ぐりとぐら」も、しょんぼり・しょんぼりしていたゾウの“ぐるんぱ”が居場所をみつける「ぐるんぱのようちえん」も、ぬいぐるみの“こん”が小さなナイトとしてがんばる姿がいじらしい「こんとあき」も、優しい気持ちが嬉しかった「かさじぞう」や「しんせつなともだち」も、全て「こどものとも」から生まれた絵本たちなのですから、その存在には驚かされます。
毎月1つの完結した物語絵本が届くという楽しさは、小さな時にはちょっと言葉にできない嬉しさで、今の30〜40代を中心とした活字好きの層を培ってくれたはず。しかも届く本は一辺倒な一種類ではなく、物語はもちろん挿絵も作風も全く異なるものなのですから。比較的読まず嫌いがなく本の世界を楽しむことができるのも、きっと「こどものとも」のおかげです。1956年の4月から600冊、50周年・・・当時の読者だった私たちからすると、続けてくださってありがとう、と感謝の気持ちでいっぱいなのと、ぜひぜひこれからも続けてくださいとお願いするばかりです。
創刊50周年を記念して、600冊の「こどものとも」と1968年に創刊された「こどものとも年中向き」の200冊と増刊号の803冊全部の表紙と内容コメント、更には作家別の回想録や原画をまとめて掲載した、壮観な「おじいさんがかぶをうえました」(福音館書店刊)は、見ているだけでも楽しい絶対保存版です。
もうひとつ嬉しい記念発行本は、「ぐりとぐら」や「だるまちゃん」、「ばばばあちゃん」などの「こどものとも」の主人公たちからの手紙が「ゆうびんやさんのホネホネさん」から届く、「こどものとも」オールスターコラボ企画「こんにちは おてがみです」(福音館書店刊)。童心に戻り、思わず指を挿し主人公の名前を言ってしまいそうです。
他にも、創刊号から100号までの「こどものとも」を刊行当時のままに再現した復刻版や、それぞれの視点でセレクトされたセットも刊行されています。今ならできる大人買い!これはやっておくべきではないでしょうか?

■原作のある作品が多彩に揃う春の映画の公開と第78回アカデミー賞
“原作のあるおすすめ映画”2006年春〜夏”
「ダ・ヴィンチ・コード」のパワーに圧倒させられる“原作のある春の映画”でしたが、若年性アルツハイマーをリアルに伝えた「明日への記憶」や年齢を越えた人気コミック「DETH NOTE」も映画とのメディアミックスの相乗効果で話題となりました。
「嫌われ松子の一生」と「初恋」は、逆に映画から原作に戻る形で注目。どちらもありだとは思うのですが、メディアミックスの双方向性の面白さが感じられる展開でした。
ポール・ハギス氏の監督デビュー作”クラッシュ”の第78回アカデミー賞の受賞は、前哨戦での受賞数が少なかっただけに、少々驚かされました。しかも作品賞、脚本賞、編集賞の主要3部門獲得!やはり保守的なアメリカ西部で20年も貫いた男性同士の愛を理解・・・はアカデミー賞にもまだまだ早かったのかもしれません。2005年のヴェネチア国際映画祭で最高賞・金獅子賞の受賞等呼び声の高かったアニー・プルー氏の短編原作「ブロークバック・マウンテン」の同名映画は、アン・リー監督の監督賞のみとなりました。
フィリップ・シーモア・ホフマン氏が主演男優賞を獲得した“カポーティ”も題材のおもしろさから、公開が近づくにつれ雑誌等でも注目され特集が組まれました。
正義感から陰謀に巻き込まれ殺害された妻”テッサ”を演じレイチェル・ワイズ氏が主演女優賞を獲得した“ナイロビの蜂”は、フェルナンド・メイレレス監督により夫を巻き込むまいとした深い愛と世界に対する愛の等価性をも気づかせる究極の愛を描いた素晴らしい映画になっていましたが、原作には、製薬会社がアフリカで人体実験を行っていたという実話を元に、アフリカで行われる新薬人体実験の実態、そして製薬会社と政府との癒着の真相を探っていく政治的な社会派サスペンスも強く意識されており、根底は同じでありながら表現の差が面白い作品でした。
日本中が期待していた、長編アニメ賞映画賞にノミネートされていたダイアナ・ウィン・ジョーンズ氏によるイギリス児童文学「魔法使いハウルと火の悪魔」(徳間書店刊)にオリジナルの戦争のエピソードを加えた宮崎駿監督の”ハウルの動く城”は残念ながら受賞とはならず、 長編アニメ賞映画賞は人気のクレイアニメの長編”ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!”が受賞。
”ティム・バートンのコープスブライド”もいい味だったのですが・・・残念です。
完全ガイドブック「ティム・バートンのコープスブライドメイキングブック」(河出書房新社刊)はティム・バートン氏のファンならば手元に置いておきたい1冊。
映画“ナルニア国ものがたり 第1章:ライオンと魔女”の公開のおかげで、異なる形態で刊行され、好きな形態の「ナルニア国ものがたり」を選べるのも嬉しい限り。それぞれの本にはベストな読みどきがあると思われます。ファンタジィの世界から離れてしまう前に、いい作品にたくさん出会えた子供達は、一生の心の友を持つことができます。ぜひぜひお薦めください。
岩波書店の「ナルニア国ものがたり」はこちらから。

■祝”こぐま社”40周年!
3月18日、1966年、“日本の子どもたちのために、日本の作家と画家による、日本の創作絵本”との思いで産声をあげたこぐま社が、40周年を迎えられました。おめでとうございます!
40周年を振り返る展示が銀座の“子どもの本のみせ ナルニア国”にて行われましたので、その歴史や原画に触れられた方も多いと思います。
こぐま社と言えば、もちろん、サイトにも登場している、わかやまけん氏の“こぐまちゃん”が代表イメージなのでしょうが、単においしそうなホットケーキにつられた記憶なのかもしれませんが、「しろくまちゃんのほっとけーき」のイメージが多大です。「こぐまちゃん」シリーズと同様に、今も子供達に絶大なる人気なのは、いつも仲良しなのらねこ達をほのぼの描いた、馬場のぼる氏の「11ぴきのねこ」シリーズとにしまきかやこ氏の「わたしのワンピース」、タダサトシ氏の「カブトくん」や「カマキリくん」。どの作品も視点が優しく、物語の世界の居心地の良さに、ついつい引き込まれてしまう、大切な作品です。これからも夢のある、楽しい作品をよろしくお願いします。

■王ジャパン!第1回ワールド・ベースボール・クラシック(World Baseball Classic)制覇!!功労賞をぜひあげたい、イチロー選手の大活躍!
3月20日、米サンディエゴで日本が10対6でキューバを破り、”ワールドベースボールクラシック(WBC)”の初代世界王者に輝いたニュースは、瞬く間に日本中を駆け巡り、野球界のみならず日本全体を元気にしてくれました。共に戦い一生懸命努力したものだけが味わう事のできる達成感や感動を、言葉ではなく体で示してくれた代表達には、感謝の気持ちでいっぱいです。
”ワールドベースボールクラシック(WBC)”は、北中米、アジア、欧州、アフリカ、豪州から合計16の国と地域参加の、メジャーリーグコミッショナーのバド・セリグ氏の提唱により生まれた、プロ選手参加による真の世界一を決める国際大会。名実共に野球の世界一決定戦です。今回はアメリカ合衆国で行われ、第2回を3年後の2009年に、その後は4年おきに続けて行く予定。
栄えある王ジャパンのメンバーは(敬称略)・・・監督には王貞治(福岡ソフトバンクホークス監督兼GM)投手には、松坂大輔(西武ライオンズ)上原浩治(読売ジャイアンツ)藤川球児(阪神タイガース)薮田安彦(千葉ロッテマリーンズ)ら14名、
捕手には、里崎智也(千葉ロッテマリーンズ)谷繁元信(中日ドラゴンズ)相川亮二(横浜ベイスターズ)、内野手には、」小笠原道大(北海道日本ハムファイターズ)、松中信彦(福岡ソフトバンクホークス)、西岡剛(千葉ロッテマリーンズ)ら8名、
外野手には、イチロー(シアトル・マリナーズ)、多村仁(横浜ベイスターズ)ら6名に予備選手も加えると相当数になります。
開催時期、故障時に対しての選手への保障、特に海外チーム内事情での温度差などの、さまざまな課題が解決されないままのスタートだったこともあり、松井秀喜氏(ニューヨーク・ヤンキース)や井口資仁氏(シカゴ・ホワイトソックス)らの辞退は残念でしたが、今大会ではイチロー選手がいつものクールさとは異なる面を発揮、チームのために率先し笑顔で動き回る姿には意外な驚きと感動がありました。
記念すべき第1回WBCで王ジャパンが日本一になった記念に手元に置いておきたい保存版雑誌には、「WBC 王ジャパン世界一!」(ベースボールマガジン社)や「世界一 V!! 王JAPAN」(日刊スポーツ出版社)があり、イチロー選手の内面に触れることのできる本には、イチローと糸井重里氏と212人のファンとの対話番組をまとめた「キャッチボール ICHIRO meets you」や2001年〜2004年のイチロー選手語録「イチロー 262のメッセージ」(共にぴあ刊)、「イチローの流儀」(新潮社刊)や「イチローイズム」(集英社刊)などがあります。イチロー人気ぐぐっとアップ間違いなし!

■作家と編集者の近くて遠い関係
10日発売の「文藝春秋」4月号に掲載された”ある編集者の生と死 安原顕氏のこと”という村上春樹氏の50枚の寄稿文が話題になりました。スーパーエディターとして又酷評家として”ヤスケン”の名で知られた安原氏が癌で亡くなられたのは2003年。大江健三郎氏が中央公論社と絶縁となった有名な事件の経緯等、安原氏の生き様の一端は、中央公論の文芸誌「海」で編集者として共に仕事をした村松友視氏の評伝「ヤスケンの海」(幻冬舎刊)からも知ることができます。本の特集で他社の本を紹介する・・・という、今となっては当たり前でも当時は風当たりが強かったことにもチャレンジした先駆者としての苦労も多々感じられ、多少の偏屈な一面も本を愛すればこそ・・・と、ある種慕われてもいたのに、今回の事件はとても残念です。
自筆原稿が、ましてや本にしたくないから”握りつぶした”原稿までもが知らぬ間に流出しネットや古書店で売られている事実は、村上氏が記しているように、作家にとっては容認できるはずもなく、まだ生きている人間の墓を暴くことに匹敵する問題のはず。盗品とわかっているものの売買を行っていることにも問題があるのではないでしょうか。読者としては、作家と編集者には素敵な本を生み出すいい関係の人たちであって欲しいのですが・・・。よろしくお願いします。

■ソフトバンククリエイティブから「ソフトバンク新書」創刊。
3月16日、既存新書の優れている点を、問題や話題となっているテーマを最新の知識や展望から解説し、情報の全体像を得たいと望む読者に的確に伝えていることであるという分析を元に、“自分を広げていくための、好奇心の扉”をテーマに、“新たな視点を手に取りやすい価格で提供する”新書として「ソフトバンク新書」が創刊されました。
創刊時のラインナップは下記6点、以後は2点以上ずつ刊行予定です。
創刊ラインナップ:畑正憲氏(小説家、エッセイスト、生物学者)「人という動物と分かりあう」
島田裕巳氏(宗教社会学者)「宗教としてのバブル」
杉江弘氏(JALの国際線機長兼航空安全推進連絡会議副議長)「機長が語るヒューマン・エラーの真実」
岡留安則氏(元「マスコミ評論」「噂の真相」編集発行人)「編集長を出せ!」
児玉光雄氏(鹿屋体育大学助教授。日本スポーツ心理学会会員)「なぜモチベーションが上がらないのか」
高田純次氏(俳優、タレント)「適当論」

■日本人初の”フランツ・カフカ賞”が村上春樹氏に決定しました!
村上春樹氏にチェコのカフカ賞!

4月

■民主新代表に小沢一郎氏
せっかくのチャンスを潰すことにかけては、右に出るものがいないと思われる民主党。あまりにも稚拙な嘘に騙された永田寿康衆院議員による偽メール問題で民主党代表だった前原誠司氏は引責辞任。後継には前副代表の小沢一郎氏が選出されました。国民の代表の人たちの時給はそれなりに高いという自覚を持って欲しいのと、その人たちを集めた国会の場であまりになさけない答弁をするのは、大人として子供に示しがつかないのでやめて欲しいのですが・・・。後半にもまだまだ困った人は続出です。政治家になりたい子供の数でその政権の評価をするというのはいかがなものでしょうか?
小沢氏の実像に迫る本には、「小沢一郎の政権奪取戦略」(河出書房新社刊)や2006年9月に刊行された本ですが「小沢主義 志を持て、日本人」(集英社インターナショナル刊)等があります。

■2006年本屋大賞発表!
2006年本屋大賞"にノミネートされた11作品!
"2006年本屋大賞"決定!

■第1回”小学館ライトノベル大賞”原稿募集スタート!!
小学館が作家デビューを約束する第1回”小学館ライトノベル大賞”原稿募集スタート!!2007年春、新たな本気のライトノベル・レーベル創刊!

■4月20日”PHPビジネス新書”と”PHP Paperbacks(ペーパーバックス)” W創刊!
PHP研究所が”PHPビジネス新書”と”PHP Paperbacks(ペーパーバックス)”の書籍新シリーズを4月20日W創刊!

■世界初の電子ペーパー新聞、フランスで発行決定!
世界初の電子ペーパー新聞、フランスで発行決定!

■史上最悪のチェルノブイリ原発事故から20年
4月26日、チェルノブイリ原発事故から20年、安全や信頼についてあらためて考えさせられます。汚染された地域の情報を隠したために人々から健康と人生と未来を奪った国の責任はあまりに重く、償い方をみつけることもできません。現在世界に商業用原子力発電所は約440基、発展途上国の経済成長や二酸化炭素排出削減問題により今後の増設は確実、便利さの代償が未来の破壊にならないようにと世界共通な課題を抱えていることの自覚が一層求められているのですが、イラクや北朝鮮の問題も抱え、ますます煩雑化するばかりで途方にくれてしまいます。広瀬隆氏の同名原作を三枝義浩氏がコミック化した「チェルノブイリの少年たち」(講談社刊)や原発事故後小児甲状腺ガンが多発する放射能に汚染された被災地で医療支援を行った菅谷昭医師による「ぼくとチェルノブイリのこどもたちの5年間」(ポプラ社刊)、映画化も決定した戦後のヒロシマで幸せになろうとする人たちを襲う体の内側から後遺症や心の傷という背負いつづけなければならないものの重さを考えさせられるコミック「夕凪の街桜の国」(双葉社刊)等により、まずは子ども達と一緒に現実を知ることから始めてみませんか?忘れてはいけない日、伝えていきたいものです。

5月

■1日“新会社法”施行
条文がわかりやすくなり、資本金や役員制度、組織等が柔軟になり、それにより株式会社の設立が容易になった会社に関する50年ぶりの抜本的な改正となる今法律は、昨年から注目され、関連書も数多くの出版社から刊行されていました。
短時間で楽に(できれば安く)理解したい!という読者の気持ちを反映した山田真哉氏の500円という破格値の「山田真哉のつまみ食い新会社法」(青春出版社刊)や新書の「会社法入門」(岩波書店刊)、正直者がバカを見ないように学ぶ「だれも言わなかった! 新会社法 5つの罠と活用法」(出版文化社刊)等が注目されました。
設立した後も面倒をみてくれないと困るのですが・・・。

■「国家の品格」(新潮社刊)、5月11日には発行部数202万部に!
新潮新書「国家の品格」、新書の記録をまたしても更新!!

■「ハリー・ポッター」シリーズ第6弾「ハリー・ポッターと謎のプリンス」(静山社刊)、発売!
5月17日、待望の日本語版第6巻「ハリー・ポッターと謎のプリンス」が発売され、今回も前夜から発売を待つ列ができ午前5時までには140人が並んでいたとのこと、相変わらずの大人気です。今6巻の日本での発行部数は200万部、これまでの5巻とあわせて2200万部を超え十分記録的なベストセラーですが、先行して2005年7月16日に発売された原書の”Harry Potter and the Half-Blood Prince”は発売開始24時間で、米国で690万部、英国では200万部を超え、これまでの記録を塗り替える売り上げを記録。米国では、発売から約2ヵ月後の9月22日に発表される年間ベストセラー賞(2005年度)で、「ダ・ヴィンチ・コード」を抜いて受賞しています。恐るべしポタリアン・・・。
物語は最終章の第7巻を間近に控え、16歳の”ハリー”は青春を満喫しながらも今回もどんでん返しと哀しい運命に翻弄され、定められた“ヴォルデモート”との対決へと続いていきます・・・。最終巻がじれったいほど待ち遠しい!!・・・最近の読者傾向?から考えると、全刊がすっきり買える状態になってから買う読者も多いいと思われるため、まだまだ日本の最終的な発行部数も伸びそうな予感・・・。あなたは新刊派?それとも揃って一括派?
ちなみに5巻の映画”ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団”は、2007年の夏に公開予定です。ホラー映画ばりに怖い“ヴォルデモート”の度アップのポスターが話題になっています。

■映画“ダ・ヴィンチ・コード”、遂に公開!
5月20日に全世界で同時に公開された、ロン・ハワード監督による“ダ・ヴィンチ・コード”。初日売上は米国で約33億円、フランスが2億円、日本でも約49万人動員で6億6000万。原作は全世界で6000万部、日本で2ヶ月前に発売された全3巻の文庫版でも710万部を越え・・・と脅威な数字が話題となる反面、一部のキリスト教信者の抗議運動等が新聞各紙を賑わせていました。”イエス・キリストが実は結婚し子孫を残しており、それを隠すために教会が陰謀を巡らしてきた”という荒唐無稽でありながら、もしかしたら・・・と思わせてしまう作品なだけに、確かにキリスト教徒にとっては、この驚異的な数字は災難ではありますが、映画や小説のフィクションを楽しむ余裕こそが相応しい態度だと思われます。配給先のソニー・ピクチャーズエンターテインメントの目標は800万人の動員と100億円の興行収入、800万人の一人にちゃんと加わりましたか?歴史的行事には参加しておきたいものです。
今シーズンも元気な歴史ミステリ

■「ダ・ヴィンチ・コード」国内発行1000万部突破!
「ダ・ヴィンチ・コード」国内発行1000万部突破!

■祝!「ミステリマガジン」7月号!創刊50周年!
5月25日発売の「ミステリマガジン」7月号は、創刊50周年記念号、おめでとうございます!
「EQMM(エラリィ・クィーンズ・ミステリ・マガジン)」の日本版として1956年7月に創刊、1966年に「ミステリマガジン」と改称しながら50年という長きに渡り海外探偵小説専門誌として歩み続けるということは並大抵の努力ではなく、その途切れる事のない情熱は、1975年6月号から1993年3月号までの編集長でもあられた菅野圀彦氏による50年史や17名の著名人による創刊50周年記念エッセイ大特集からも伝わってきます。三省堂書店神田本店で5月26〜28日の3日連続で行われる創刊50周年ミステリ・イベントの詳細はこちらから。今週末は、翻訳ミステリの世界に嵌ってみませんか?

■ジャワ島地震死者6000人
インドネシアのジャワ島中部で5月27日早朝、マグニチュード6・3の地震が発生。人口密集地である古都ジョクジャカルタ一帯で約5800人が死亡、40万人以上が家を失いました。耐震性の低い簡素な構造の家屋が多いことが被害拡大につながってしまったと言われているのですが、最近では日本の家屋も信用ならず・・・。家屋は人の命を守るものなのだと、改めて意識させられます。日本は、陸上自衛隊の国際緊急医療援助隊約150人を派遣し、現地で医療活動に。こういう活動は同じ国民として誇らしくもあります。
7月17日にも同島南西沖でマグニチュード7・7の地震が起き、南部の観光地パンガンダランなどに津波が襲来、約600人の死者を出してしまっています。津波早期警報システムは未だ整備されておらず、23万人以上の死者・行方不明者を出した2004年12月のスマトラ島沖地震の教訓は生かされていないとしか思えない現実には残念でたまりません。世界の協力が必要なことはたくさんあり、早く対処しなければ間にあわなくなってしまうのではないかと、不安なことばかりです。

■祝「装苑」創刊70周年!
2006年は「装苑」(文化出版局)創刊70周年イヤー。1月号からおなじみのクリエーターが製作したハッピーアニバーサリーケーキ等も巻頭で紹介し盛り上がっていますが、5月27日発売の「装苑」7月号ではVery Very Anniversary!を特集し、2006年のおめでとうを大集合!モーツアルト”は250th、ミルン氏の「くまのプーさん」も80th、話題の名画”モナリザ”は500th、チョコの明治製菓が90th、”夏目漱石”と白洋舎、コクヨ、モンブランが100th、伊勢丹が120th・・・など等、一緒にオメデタイ会社やブランドのアニバーサリーを「装苑」プロデュースで紹介!みなさんおめでとうございます!!ちなみに「装苑」は、1936年創刊の日本初のファッション専門誌(第2次世界大戦の影響により1943年〜1946年休刊)。出版元である文化出版局は、学校法人文化学園(文化女子大学、文化服装学院、文化外国語専門学校)の事業の一環として、「装苑」と共に設立されています。1956年には新人デザイナーの登竜門と言われる"装苑賞”を創設、常にファッション界の発展にも力を注いでいます。高田賢三氏、山本耀司氏らも過去の受賞者です。ファッションを日常のものとして受け止め、楽しみ方を教えてくれる視点は、装いを着るものから楽しむものへと読者を導き、日々を元気にさせてくれます。今度本屋さんでぜひ手にとって見てください。思わぬ世界に出会えるはずです。

■グラフィックサイエンスマガジン「Newton」(ニュートンプレス)も26日発売の7月号が創刊25周年300号、おめでとうございます。
いつもながらわかりやすく新鮮な視点で"量子論"を大特集。“ブック・レビュー・ガイドb”としては、本の紹介ページを切望したいのですが、特集が最先端なだけにちょっと難しそうです。でも、でも、検討の余地のある時には、よろしくお願いします。読者に自分達の本以外にどんな本を紹介してくれるのかは、とっても興味のあるところなのです。

6月

■改正道路交通法
1日に施行された改正道路交通法により、民間の駐車監視員が駐車違反を取締る新制度は各地で作動トラブルが相次いだ模様。一部札幌では集配中のトラックについて条件付きの例外措置もとられていますが、短い時間でも直ちに違反となる新制度は、配達を営みとしている会社には大打撃のはず。車中待ちの人件費や駐車場経費が商品に上乗せされては本末転倒・・・。しかも素直には聞いてくれない相手に民間の監視員で対応できるのかも少々疑問。とりあえず民間の私たちとしては、昭文社が9日に発売する、携帯電話のQRコードを利用し駐車場情報を記した地図兼ガイド本「パーキング便利ガイド」や取り締まり重点路線と地域が一目で分かる「駐車違反取締重点路線マップ」等で、自己対策を困じるしかなさそうです・・・。

■W杯ドイツ大会開幕!
6月9日、W杯ドイツ大会が開幕しました!
頑張れ!ジーコジャッパン!!と、サマータイム中のドイツとの時差−7時間の寝不足必須にも負けず頑張って応援したのですが・・・決勝トーナメントへの道前にまさかの敗退・・・。最終の日本対ブラジル戦は、4対1、通算2敗1引き分けで先制点を取っていたのに、残念です。「Newsweek」6/28号で総崩れしたクロアチア戦の時には膨らませすぎの風船人形とまで叩かれていたロナウド選手を調子にのらせ2得点も取られてしまったのは残念でしたが、"カルテット・マジコ"(魔法の4人)と言われるロナウジーニョ、ロナウド、カカ、アドリアーノの各選手を相手に頑張ったジーコジャパンにはお疲れさまと言ってあげたいと思います。惜しまれるのは可能性があったということ、次に繋げて欲しいと切に願います。決勝トーナメント進出を決め喜びに沸きたつイタリアからは、サッカー協会が"セリエA"4チームを八百長疑惑でスポーツ裁判所に申し立て、衝撃が広がっているという残念なニュースも届いています。スポーツは、政治や賭博や脱税等の不正とは切り離された存在であって欲しいものです。ちなみにビデオリサーチによると、今朝の対ブラジル戦の生中継(NHK)の前半部分の平均視聴率(関東地区)は22・8%で同時間帯(午前3時30分から5時)のスポーツ中継の平均視聴率としては過去最高記録だそうです。
期待されていただけに、サッカー関連本もたくさん登場していたので、諦めきれない人たちも多かったと思われます・・・。“ブック・レビュー・ガイドb”でも応援すべく特集を組んでいたので、気持ちは少しわかります。
FIFAワールドカップ 2006年 第18回ドイツ大会

ドイツ大会保存版としては、ナンバープラスの「ドイツW杯永久保存版」「World Cup Breath of New Era―ドイツW杯完全読本。」(共に文藝春秋刊)
今回の“ジーコジャパン”チームを引っ張り、頑張っていた現役中の突然の引退発表で驚かされた、中田英寿選手の本には、「すべてはサッカーのために nakata.net 05-06」(新潮社刊)「中田語録」(文藝春秋刊)「中田英寿 鼓動」(幻冬舎刊)等があり、そうそう東ハトの役員でもあったのだと思い出させられる「お菓子を仕事にできる幸福」(日経BP社刊)等があります。

■マイクロソフト社のビル・ゲイツ会長引退!
6月15日、ビル・ゲイツ会長引退!というニュースが世界中を駆け巡りました。今回の発表は2008年7月で経営の第一線から退き、会長職に留まりアドバイザー的な役割を果たすものの、教育や医療分野での投資や慈善活動を行うために夫人と共に設立した財団”Bill & Melinda Gates Foundation”(開発途上国の医療・健康改善を目指すこの財団の活動でゲイツ氏は2005年に英国女王エリザベス2世から大英勲章も授与しています)の運営に専念するというもの。"創業以来、最も強力で経営交代に良いタイミング”であるというのが、引退理由。シリコンバレーでも次々と世代交代が進み、ホラー小説よりも怖いと言われる「ウェブ進化論」や「グーグル Google」でも記されている"web2.0"世代が確実に力をつけつつあるこの時期での決断は、勇気ある英断だと思われます。今回の人事で今後のソフトウェア開発業務は、レイ・オジー氏とクレイグ・ムンディ氏の2人のCTO(最高技術責任者)へ委ねることとなり、チーフソフトウェアアーキテクトの職はオジー氏が直ちに引継ぎ、しばらくはゲイツ氏と共に技術アーキテクチャや製品戦略を行う予定。ムンディ氏は新役職の最高調査/戦略CRSO(Chief Research and Strategy Officer)の責任者に就任、研究開発分野を率い、こちらもゲイツ氏と協力しながら円滑な引き継ぎを目指していくようです。知的財産(IP)や技術ポリシーに関しては、ブレッド・スミス氏と共にムンディ氏が担当。マイクロソフトのこれからの進化が楽しみになってきました。

■6月25日「デジタルef(エフ)」(主婦の友)創刊
雑誌「ef(エフ)」は昨年夏の28日から12日への発売日変更、その後2006年7月号(6/12売)には紙媒体としての「ef」は休刊。読者層を確実に若返らせ、通販やWEBサイトや携帯SHOP等での買い物に違和感のない若いOL層に向けて、6月25日ウェブサイト「デジタルef」をオープンさせています。(毎月25日公開)紙媒体を休刊し、同名でデジタル雑誌を創刊したのは初めての例。今後の展開も気になるところです。

ページTOPへ